転職活動において、「職務経歴書」はあなたのビジネスパーソンとしての価値を伝える、いわば “プレゼン資料” です。履歴書があなたの「基本情報」を伝えるものだとすれば、職務経歴書は「即戦力として活躍できるか」「自社に貢献してくれるか」を採用担当者が判断するための重要な材料となります。
何を隠そう、私自身も転職を経験した際、この職務経歴書の作成に最も時間と労力を費やしました。「自分の経験をどう伝えれば魅力的に映るだろうか」「採用担当者はどこを見ているのだろうか」と、試行錯誤を繰り返したことを覚えています。
この記事では、そんな私の経験とSEOコンサルタントとしての知見に基づき、多忙な採用担当者の目に留まり、「この人に会ってみたい」と思わせる職務経歴書の書き方を、具体的な例文やテンプレート情報も交えながら徹底解説します。
転職活動を成功させたいあなたは、ぜひ最後までお付き合いください。
なぜ職務経歴書が転職成功の鍵を握るのか?
まず、なぜ職務経歴書がこれほど重要なのでしょうか?
- 「経験・スキル」の証明: 履歴書だけでは伝えきれない、あなたの具体的な業務経験、実績、スキルを詳細に伝える役割があります。
- 「即戦力」のアピール: 採用担当者は、あなたがこれまでの経験を活かして、入社後すぐにどのように活躍してくれるかを知りたがっています。職務経歴書は、そのポテンシャルを示すための最大の武器です。
- 「マッチ度」の判断材料: あなたの経験やスキルが、募集ポジションや企業の求める人物像とどれだけ合っているかを判断する上で、最も重視される書類の一つです。
私が見てきた、あるいは人事担当の友人から聞く話でも、書類選考において履歴書以上に職務経歴書をじっくり読み込むケースは非常に多いです。特に、応募者が多い人気企業やポジションでは、この書類で他の候補者と差をつけることが必須と言えるでしょう。

「会いたい」と思わせる職務経歴書の必須構成要素
では、具体的にどのような要素を盛り込めば、魅力的な職務経歴書になるのでしょうか。主要な構成要素とそのポイントを見ていきましょう。
職務要約:最初の15秒で心をつかむ「つかみ」
目的: これまでの職務経歴全体を簡潔にまとめ、採用担当者に「この先を読みたい」と思わせるための要約です。冒頭に100~200字程度で記載します。
ポイント
- これまでの経験職種、経験年数、得意分野、実績などを簡潔に盛り込む。
- 応募ポジションに関連性の高いスキルや経験を強調する。
- 具体的なキーワードを入れる(例:「〇〇業界で〇年の法人営業経験」「〇〇を用いたWebサービスの開発・運用」)。
私の経験談:
最初は単に経歴を並べていただけでしたが、応募企業が求めるであろうスキルや経験を予測し、それを前面に出す形に書き換えたところ、明らかに書類通過率が上がりました。最初の「つかみ」がいかに重要かを痛感した瞬間です。
職務経歴:実績を「見える化」する最重要パート
目的: これまで在籍した企業ごとに、具体的な業務内容と実績を記述します。
形式:
- 編年体式: 古い経歴から順に書く。
- 逆編年体式: 直近の経歴から順に書く。転職では、直近の経験が重視されるため、逆編年体式が一般的でおすすめです。
- キャリア式: 職務内容やプロジェクトごとにまとめて書く。専門職や経験社数が多い場合に有効ですが、時系列が分かりにくい場合も。
各社の記載項目:
- 会社名・事業内容・従業員数・設立年など: 企業の概要を簡潔に。
- 在籍期間: 例:「20XX年X月~20XX年X月」
- 所属部署・役職:
- 業務内容: 具体的にどのような業務を担当していたかを箇条書きなどで分かりやすく記述。「担当した」だけでなく、「〇〇を目的とした△△業務に従事」のように書くと良いでしょう。
- 実績・成果: ここが最重要! どのような成果を上げたのか、**可能な限り具体的な数字(〇%達成、〇〇万円のコスト削減、〇件の新規顧客獲得など)**を用いて記述します。数字で示せない場合は、どのように貢献したか(業務改善、顧客満足度向上など)を具体的に書きます。
私の経験談
最初は「〇〇を担当」と書くだけで、実績を具体的に書くことに抵抗がありました。「そこまでアピールしていいものか…」と。しかし、思い切って具体的な数字や工夫した点を盛り込んだところ、面接でその部分について深く質問される機会が増え、自己アピールに繋がりました。遠慮は禁物です。
活かせる経験・知識・スキル:専門性をアピール
目的: 職務経歴でアピールしきれなかった専門スキル、語学力、PCスキル、保有資格などをまとめて記載します。
ポイント:
- 応募職種に関連性の高いものを優先的に記載。
- PCスキルは、使用可能なソフト名とレベル(例:Excel(VLOOKUP、ピボットテーブル)、PowerPoint(プレゼン資料作成))を具体的に書く。
- 語学力はTOEICの点数や海外業務経験などを記載。
自己PR:熱意と貢献意欲を伝える
目的: これまでの経験やスキルを総括し、それらを活かして応募企業でどのように貢献したいか、なぜその企業で働きたいのかという熱意を伝えます。
ポイント:
- 職務経歴で述べた実績の裏付けとなるような、自身の強み(問題解決能力、リーダーシップ、コミュニケーション能力など)を具体的なエピソードと共に記述。
- 企業の理念や事業内容、求める人物像と自身の経験・価値観を結びつける。
- 職務経歴書全体の一貫性を意識する。
採用担当者の心に響く!書き方のテクニック
構成要素を押さえたら、次は「伝え方」の工夫です。
【超重要】応募企業ごとに「カスタマイズ」する: 面倒でも、必ず求人内容を読み込み、求められている経験・スキルに合わせて内容を調整しましょう。使い回しはすぐに見抜かれます。
- 私の経験談: 急いでいる時に、つい他の企業に出したものを少し修正しただけで提出してしまい、見事に落ちた経験があります…。企業研究に基づいたカスタマイズが、熱意を示す第一歩です。
「キーワード」を意識する: 求人情報に使われている言葉(スキル名、職務内容など)を、自身の経歴説明の中に自然に盛り込みます。採用担当者がキーワードで検索したり、注目したりする可能性を意識しましょう。 「能動的な言葉(アクション動詞)」を使う: 「担当した」よりも「企画した」「改善した」「達成した」「導入した」といった具体的な行動を示す言葉を使うことで、主体性や積極性をアピールできます。
「読みやすさ」を追求する:
- 箇条書きや適度な改行を活用する。
- 専門用語を使いすぎず、誰にでも理解できる言葉を選ぶ。
- レイアウトを整え、視覚的に分かりやすくする(フォントサイズ、太字など)。
- 一般的にA4用紙1~3枚、多くても2枚程度に収めるのが目安です。情報が多すぎても読んでもらえません。
徹底的に「校正」する: 誤字脱字、表記の揺れ(西暦/和暦、ですます調/である調の混在など)は、注意力不足や仕事の雑さといったマイナスイメージに繋がります。提出前に最低3回は見直し、可能であれば第三者にもチェックしてもらいましょう。
- 私の経験談: 提出直前に、敬称の「貴社」と「御社」を混同している致命的なミスを発見し、冷や汗をかいたことがあります。細部へのこだわりが、あなたの評価を左右します。
【職種別】書き方のポイントと例文(抜粋)
職種によってアピールすべきポイントは異なります。ここではいくつかの職種について、特に「職務経歴」欄での書き方のポイントと例文の一部をご紹介します。
【注意】 あくまで一例です。ご自身の経験に合わせて具体的に記述してください。
【営業職】
ポイント: 数値目標に対する達成率、新規顧客獲得数、売上実績、大型案件の受注経験、顧客との関係構築力などを具体的に。
例文(抜粋)
20XX年X月~20XX年X月 株式会社△△ 営業部
担当業務:法人向け自社製品(〇〇)の新規開拓および既存顧客フォロー
実績:
年間売上目標120%達成(20XX年度)
新規開拓社数 部署内トップ(〇〇社/半期)
大手企業〇〇社との大型契約(〇〇円規模)を主担当として締結
【エンジニア職】
ポイント: 担当したプロジェクトの概要、開発環境(言語、OS、DB、フレームワークなど)、役割、具体的な貢献(パフォーマンス改善、工数削減など)を明確に。
例文(抜粋):
20XX年X月~現在 □□システム株式会社 開発部
担当プロジェクト:〇〇向け業務システム開発(要件定義~テスト担当)
開発環境:Java, Spring Boot, Oracle, AWS
実績:
担当機能において、従来比で処理速度を30%改善
開発標準ドキュメントの整備を行い、チーム全体の開発効率を15%向上
【事務職】
ポイント: 業務の正確性、効率化への貢献、PCスキル(具体的なソフトとレベル)、コミュニケーション能力(他部署との連携など)をアピール。
例文(抜粋):
20XX年X月~20XX年X月 ◇◇株式会社 総務部
担当業務:役員秘書業務、備品管理、請求書処理、来客・電話応対
実績:
請求書処理フローを見直し、月間〇時間の作業時間削減を実現
Excelマクロを活用し、備品管理台帳の自動化を推進
TOEIC 700点(海外支社とのメール対応で使用)
職務経歴書テンプレートの活用
効率的に作成するために、テンプレートを活用するのも有効です。
入手先: 大手転職サイト、ハローワークのウェブサイト、テンプレート配布サイトなどで無料でダウンロードできます。Word形式が一般的です。
選び方:
・逆編年体式が基本。
・レイアウトが見やすく、必要な項目が網羅されているもの。
・キャリア式を使いたい場合は、専用のテンプレートを探しましょう。
注意点:
あくまで「型」です。中身は必ずご自身の言葉で、応募企業に合わせて具体的に記述しましょう。テンプレートをそのまま使うだけでは、魅力的な書類にはなりません。
まとめ
職務経歴書は、単なる経歴の羅列ではありません。あなたの経験とスキルという「商品」の価値を、採用担当者という「顧客」に伝えるための重要な「プレゼン資料」です。
この記事で紹介したポイントやテクニック、そして私自身の失敗談(笑)も参考にしながら、
- 誰に(採用担当者)
- 何を(あなたの価値・貢献意欲)
- どのように(分かりやすく、具体的に、熱意をもって)
伝えるかを意識して、作成に取り組んでみてください。
時間はかかるかもしれませんが、丁寧に作り上げた職務経歴書は、必ずあなたの転職活動を力強く後押ししてくれるはずです。あなたの成功を心から応援しています!












コメント